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レンゲ日記


レンゲ日記のこえ

日ごろ懇意にしている友入や同好者、出入りの商人などを集めて酒を飲ませ、余奥やかくし芸の発表会をやーー、土産物を持たせて帰すのである。
一方、招かれた客の方でも、権妻(二号さん)を連れて炉く。
会場を華やかにするためである(明治から大正にかけては、ボンサイ会にはこの権妻を連れていくことが流行した)。
ボンサイの披露は金のかかるもので、金持ちだけができる道楽がボンサイだと決めつけられたのも、この時代のやり方があまりにも派手だったためで、この悪評は後々まで消えることはなかった。
いまでも語り草となっているのが「勝鬨の松」である.この所蔵家は古溪・波多野承五郎である。
波多野はこの松が四国にあり、戦勝に由緒のある松だと聞いて、ぜひ欲しいとわざわざ四国へ出向いた。
持主に直接交渉したかなかなか売らない。
"日露戦争を終らせるために、この松を東京へ出して祝賀させないといけない"と説得、たって望んだために、やっと話しがついた。
彼は大金を出して買い求め、村の世話役か村のはずれまで見送り、この樹の門出を祝った。
この松が東京へ着くと同時にロシアが負けて大勝利。
やはり縁起がよいというので「勝関の松」と命銘した。
命銘式は芝の紅葉館で行われた。
当日はこの松を山車に安置し、手古舞姿の引子にひかせて会場にくり込み、飾ったという。
得意満面な波多野の顔が目に浮かぶようだ。
この波多野という人は明治、大正期を代表するボンサイ家。
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